体得記憶という言葉があります。
別の言葉で言い換えると「トラウマ」があげられます。
筋肉は、習慣を記憶しており、過去に同じような体験をした際に、心や言葉では「平気」と思っていても、無意識的に身体が緊張してしまいます。
このような経験はありませんか?
心では忘れているはずなのに、身体は記憶しており、思い通りの行動ができなくなります。
例えば、吃り(どもり)は、人前で話す際に、上手に話せない現象です。小さい頃、発表会などでセリフを間違えてしまい、それを周りの友達に指摘されたり笑われる。このことを意識しすぎて、出てくると言われています。
人にしっかり伝えないといけない状況では、過去の体験から、より意識しすぎて、また失敗してしまうかもしれない……となってしまいます。
ほかにも、コップを差し出す時に震えてしまうという現象は、飲食店で働いている方(働いていた方)で、お客様に飲み物をお出しする時に、こぼしてしまったという経験から、過剰に意識が働き、手が勝手に震えてしまうのです。
誰しも、無意識の緊張や過去の自分を清算するためにも、ホメオスタシスを活性は必要です。
僕にも、無意識的に身体が反射してしまう経験はあります。
夏も本番になってきて、スイカや花火大会、夏雲、青空などなど、様々なものを思い浮かべるでしょう。
僕の場合は、蝉です。
蝉が恐いって感じるため、夏は嫌だなって感じます。
なぜ蝉が恐いのかというと、高校生の時、自転車走行中に蝉がおでこに激突して、ひるんだ時に車が突っ込んできて轢かれそうになる。最初は、石が当たったのかと思いました。
それ以来、夏になると蝉の鳴き声や蝉が飛んでるシーン、蝉の死骸でも嫌だなぁって思い、身体が緊張しています。
ストレスケアを受けてからは、蝉が恐いと思う気持ちはまだありますが、自分の状態に気が付き、間を作って呼吸を安定させるように心がけたら、大丈夫になりました。自分の位置と蝉の位置から、このタイミングなら、蝉が突っ込んで来ないだろう。もし来ても、なんとかなるだろうという風になりました。
昔の自分の記憶が清算された感じです。
もし、過去の体験から無意識的に身体が緊張してしまう経験がありましたら、その原因と向き合って、対処していくことをおすすめします。